離婚調停・裁判に応じない場合
「配偶者と離婚したいが離婚協議が進まないため、離婚調停を申し立てたところ、相手が出席しようとしない。今後どうなるのだろうか。」
「離婚調停の話し合いがなかなか進まず不成立に終わったため離婚訴訟をしたい。相手が応じてくれない場合はどういう判決になるのだろうか。」
離婚を検討されている方のなかには、配偶者の対応についてこのようなお悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。
このページでは、離婚にまつわる数多くのキーワードのなかから、離婚調停・裁判に応じない場合についてスポットライトをあてて、くわしくご説明してまいります。
■離婚調停とは
離婚調停は、正確には夫婦関係調整調停といい、家庭裁判所で行われる離婚についての話し合いのことをさします。
離婚調停が成立すると、そこで合意した内容は確定判決と同等の効力を持ちます。離婚調停では、調停員に対して夫婦がそれぞれ意見を述べる形で、話し合いを進めていきます。
離婚調停の開始を家庭裁判所に申し立てると、家庭裁判から期日を定めた呼び出し状が夫婦それぞれに送付されます。
その日に家庭裁判所に赴き、離婚調停が行われることになります。
■離婚裁判とは
離婚裁判は、離婚訴訟をうけて家庭裁判所で行われる裁判のことです。離婚裁判の判決により成立させる離婚が、裁判離婚です。
離婚裁判を行うには、少なくとも一度は離婚調停が不成立に終わっている必要があります。これを調停前置主義といいます。
また、民法上の離婚事由に該当する必要があります。
■相手が離婚調停に応じない場合
相手が離婚調停に応じない場合の対応としてはいくつか考えられます。
まず1つ目は、辛抱強く相手が出席するのを待つという方法があります。欠席を続けるような相手では調停員の心証も悪くなるため、もし調停を行うことになった際には、こちらの主張が聞き入れられやすいと思われます。一方で、相手が一度も出席しなかったり、欠席を繰り返したりすると、離婚調停が進まず、離婚調停が不成立に終わる可能性も高いです。
2つ目の対応方法としては、離婚調停を継続する意味がないとして離婚調停を不成立として終了させるよう働きかけ、離婚訴訟に移行するという方法が考えられます。
■相手が離婚裁判に応じない場合
離婚訴訟が提起されると、相手も弁護士をつけることが一般的です。
弁護士がついている場合には答弁書を作成し提出しますが、もし弁護士もつけていない場合には、答弁書が提出されない可能性が高いです。
こちらが答弁書を提出のうえ十分に主張を立証したにもかかわらず、相手が答弁書を提出せず裁判に欠席すれば、相手に争う意思がないと判断され、相手が欠席のまま、こちらの主張通りの判決が言い渡されることになるでしょう。
答弁書が提出された場合には、相手が何度か欠席をしたとしても裁判が継続されます。もっとも、相手が欠席を継続するようであれば、こちらの提出した証拠に基づいて判決が下されることも想定されます。
弁護士 後藤 貞和(弁護士法人後藤東京多摩本川越法律事務所)は、仙台市青葉区を拠点に、宮城野区、若林区、太白区、泉区などの皆様から広くご相談を承っております。
離婚問題を中心として、企業法務や事業承継、相続問題など、幅広いジャンルのご相談にお応えしております。
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